妻と長女と3人で 能 狂言「鬼滅の刃」を観に行った。
シテ方の大槻裕一さんは 、昔 事務所開設時などに家具を買われたり、当店での能の座学開催、 大阪城薪能の舞台作成・保管場所に当店が協力したりとご縁があり、10年ほど前 私の結婚式の時に 「高砂」を舞ってもらった。
若いころから 内容などはわからないけど能が好きで、結婚してからも 何度か彼が出る能(大阪城薪能など)を妻と観に行ってたが、子供ができてからは遠ざかっていて 能を観るのは数年ぶり。
長女と妻も「鬼滅の刃」が大好きなこともあり 早くに予約して ひと月以上前から楽しみにしていた。
能楽堂と違い 舞台なので 出だしから 無惨が現れるなど とても新鮮だった。
また通常の能と違い、動きがあってわかりやすいので とてもおもしろく ひきこまれた。能のような劇のような。
話をぎゅっとまとめて 最小限の動きで表現されてるのが小気味よかった(能ほどではないけど)
2幕目の始めの狂言「鎹鴉/かすがいがらす」はおもしろいし 従来の狂言らしい言い回しがあったり、そしてそのまま次の能「累」につながっていくながれなどが秀逸で感嘆しつつ楽しめた。
(普段あんまり狂言おもしろいと思わない方なので)
能も鬼滅の刃も 死者の念いを大切に扱う。
「累」の最後 累が殺され舞台から消えた刹那 両親が両端から現れた時は 思いがけず涙があふれた。
完全に虚をつかれた。 ホントすばらしかった。
最後の無惨の登場が蛇足に感じられるほどに。(笑)
(続編を示唆してるのだろう)
舞台ならではの演出も新鮮でよかったし、能 狂言の 音、動き、間 全てが美しく 引き込まれ、あっという間の50分×2 だった。
勉強してまた能を観に行きたいと妻と帰り 話した。妻も最後泣いたと聞いてほっとした。
小2の娘にはまだよくわからなかったみたいだが、両親ともに涙し感動していたと聞いて、感じるものはあったと思う。
どちらにせよ 本物を体験させれてよかった。
道中や帰りの食事の時も 妻にずっと話していたので 娘にはちょっと悪いことをしたかな。。
能 狂言の内容を終わった時に場面場面 説明したらよかったかなとも思ったが、言葉にできるものでもないのでこれで良かったと思う。
帰宅後 娘が鬼滅の刃のビデオを観なおしてたと聞いてほほえましかった。